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Maurice Ravel "Jeux D’Eau" 冒頭のコード進行 

以前から印象主義音楽の和音について、Jazzとの近親性を強く
感じていましたが、実際にどのような和音かを分析することは
耳コピではかなり難しいので避けていました。

この度、水の戯れの楽譜(一部)を入手しましたので、冒頭部分を
無理矢理コード進行で表記してみました。


key = E

|EM7(9) AM7 EM7(9) AM7 |EM7(9) |
|AM7 D7(9,#11) AM7 D7(9,#11) |
|AM7 D7(9,#11) B♭7(9,#11) G7(9,#11) E7(9,#11) C#7(9,#11) |


はい、この冒頭4小節だけでこの曲の凄さが分かるというものです。

まず、それまでの音楽にあまり登場しなかったM7thコードが
多く見受けられます。
これは、先に発表されたジムノペディ(@Erik Satie)や
亡き王女のためのパヴァーヌなどにも見られる傾向であり、
ひょっとしたらこの時代の特徴の一端を表しているのかもしれません。

次に、ドミナント7thコードにおいて、9th,#11thが
多用されていることも分かります。
これは正しくJazzでよく使用されるテンションであり、
特に#11thはroot音に対して増4度音程になるため、
特徴的な響きを出すことが出来ます。

さらに、このドミナント7thコードの使い方が卓越しています。
D7(9,#11)は度数表記するとⅦ♭7(9,#11)となりますが、
そもそもⅦ♭7自体が機能和声から外れるため
あまり使用されてこなかった和音ではないかと思います。
また、下線部分は同じコード種のまま短3度ずつ降りていく進行となっており、
調性が非常に曖昧になっています。
このあたりもJazzでよく使われる技法だと思います。


今回レビューしたのはほんの一端ですが、
それでもJazzとの近親性が充分に認められます。
自分の感覚は間違っていなかったこと、
そして印象主義音楽の構造を垣間見れたことをとても嬉しく思いました。

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